今回の気になることは「米雇用良好も株下落!予防的利下げは成功するのか?」です
7/5に、アメリカ労働省が発表した6月雇用統計は、労働市場の堅調な拡大が確認され、予想を上回る結果となった
米中貿易摩擦による景気減速の懸念からFRBが利下げによる景気刺激を行うことが期待されていたが、やや遠くなり、失望から株価は下落が見られた
予防的利下げは成功するのか見通しを立てて、今後の投資行動を考えましょう
1.米6月雇用統計
7/5に、アメリカ労働省が発表した6月雇用統計は、米・6月非農業部門雇用者数は予想を上回り、
+22.4万人となり、失業率は予想を上回り3.7%となった。
平均時給は予想を下回り前年比+3.1%となった
2.市場の反応
米株価3指数とも下落した
ダウ30:-43.88下落(-0.16%)
S&P500:-5.41下落(-0.18%)
NASDAQ:-8.44下落(-0.1%)
米10年国債利回りは上昇した
+0.09ポイント
市場は、労働市場の低下による、7月の利下げを期待していたことが、見受けられる
3.過去の利下げ局面
過去FRBが利下げしたケースは、1995年以降に過去4回ある
95年、98年、2001年、2007年であり、そのうち2001年、2007年はITバブル崩壊、リーマンショックなど景気後退後の利下げである
95年、98年は景気後退を未然に防ぐ予防的利下げであり、景気拡大延命に成功している
4.今回の予防的利下げは成功するか?
今回の利下げは、景気後退を未然に防ぐ予防的利下げである
過去、予防的利下げは成功しており、今回はどうか?
過去2回の90年代後半と状況を比べてみる
90年代後半に政策金利は5~6%、現在は2.25~2.5%と、極めて低い
過去2回の利下げは、景気延命に成功しているが、金利が極めて低く低インフレ下での
利下げは、歴史的に初めてのケースである
利下げの背反は、景気過熱・バブル化であり、その先の景気後退である
利下げが成功するかは、景気が冷え過ぎないように、過熱し過ぎないようにと、
FRBが市場と対話できるかに掛かっている
市場との対話に対しても、過去に比べて、インターネット・スマホ・SNSの普及に
より、瞬時に世界中に情報が行き渡る環境となり、悪い情報は瞬時に伝わるが、小さな変化が刻々と伝えられ、いい方向にいくのか悪い方向に行くのか、不透明である
5.FRBは市場対話しやすいが...
過去に比べて、インターネット・スマホ・SNSの普及により、経済指標や市場反応は情報量が増え、
タイムリーに分析しているので、市場と対話しやすい環境下あると思われる
しかし、政治は要注意であり、突発的な発言により、市場は楽観的になり不安にもなるので、政治影響は予想が難しい
特に、トランプ大統領の突発的な発言、20年秋の大統領選挙が大きな影響を受けると思われる
6.今後の株価見通し
20年秋の大統領選挙までは、FRBは今回の利下げの是非を含め、どちらになっても市場対話をうまく進めるので、米国株は史上最高値を続伸していくでしょう
日本株は、上記環境下でも利下げした場合、円高方向となり上昇幅は低調となるでしょう
日本経済の潜在能力を信じると、いずれにしても仕込みのチャンスとも見れます
中長期的には、米国大統領選挙の状況を見て、米国の国内状況、対外政策を見極めて、
投資行動を考えることが重要かと思います
7.まとめ
・米国6月雇用統計は、予想を上回る結果
・利下げ期待の後退により、株価は下落
・95年以降、過去4回の利下げのうち、2回は予防的利下げである
2回とも景気拡大を延命し成功
・今回の予防的利下げは、過去に例がない低インフレ状態、
FRBは、インターネット・スマホ・SNSの普及により市場と対話しやすい
・政治影響は予測が難しい、米国大統領選挙までは、うまく市場対話を行い
米国株は市場最高値を更新するでしょう
・日本株は、利下げした場合、円高のたm、上昇幅は低調となる
自分の将来に向かって、リスクとリターン、時間軸を考えて行動しよう
投資は自己責任で、よりよい資産運用を!!
本件、少しでも参考になれば幸いです
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